顧問による講評(要旨)

実務者による成果報告の後、「幸せリーグ」の顧問である月尾嘉男氏、坂田一郎氏による講評が行われました。

月尾氏からは幸福度調査①グループ、幸福度調査②グループ、幸福度活用グループの3グループの発表について、坂田氏からは、定住人口増加グループとまちおこしグループの2グループの発表について講評を頂いております。

講評1月尾顧問

○月尾嘉男氏
国の枠組みの下、地方自治体は政策を作ったり色々な取り組みを行ったりしているわけですが、今回の成果発表ではそうした国の枠組みとは独立に基礎自治体独自の視点で切り込まれている。個々の発表の内容はもちろんですが、本当に素晴らしいの一言です。

もう一つ、従来もある地域のいくつかの自治体が集まって広域の計画を作ろうということはあったのですが、これだけ広い範囲から、立場が全然違うにもかかわらず沢山の自治体が集まって取り組まれているというのも「幸せリーグ」の素晴らしい点です。

それぞれに立場の異なる様々な自治体が結束して、自分たちで日本を維持していくという覚悟を示していただく。それが、この「幸せリーグ」にとって、これから非常に重要になるのではないかと思います。

講評2坂田顧問

○坂田一郎氏
地域の価値を発見するといった場合、地域の中に居ると、なかなかそれに気づかないということがあります。そのような時、外からの視線というのは、気づきにおいて非常に重要なものであると言えます。その意味で「幸せリーグ」のように横のつながりで、同じ問題意識をもっている自治体が互いにアドバイスをし合う取り組みは非常に有効なものであると、発表をうかがっていて感じました。

まちづくりの取り組みも、定住人口増加の取り組みも、課題を発見し、それを解決するための施策を行うわけですが、課題の解決のためには問題の本質を見抜くことが重要です。
地域の方は問題を一番よく知っています。しかし地域の中に居ますと、どうしても過去の取り組みや、今出来ることに引きずられるということに陥りがちです。その点についても横の協力をしていくことで、より良いものが出来るのではないかと思いました。

私は今、まち・ひと・しごと創生本部(通称:地方創生本部)の創生基本方針の検討チームに参加しておりますが、国が出来ることは主に経済的なことに限られます。

国が手を打つのが難しい社会的なテーマを中心に活動を続けていくことに、「幸せリーグ」の大きな意義があると思います。

最終更新日:平成28年2月15日