この度、河北新報(2017年9月17日付)に、幸福度指標を区政に取り入れた先進的な自治体として荒川区が紹介されました。自治総合研究所によるGAHの分析の結果が現場でどのように生かされているか、区の防災事業「あらBOSAI」を事例に分かりやすく説明された記事となっています。
(本文より)
・・・幸福度指標を全国でいち早く導入したのは、東京の下町・荒川区だった。2005年、西川太一郎区長が「荒川区民総幸福度(GAH)」を提唱。13年から年1回、無作為抽出の4000人に指標に基づく幸福実感をアンケートし、政策形成や行政評価に生かす。
指標は、全体の幸福実感と「健康・福祉」「安全・安心」など6分野45項目の評価。「災害に強いと感じるか」などの問いに5段階で回答し、6分野の優先度、45項目の分野ごとの重要度も答えてもらう。平均回答率は約50%。集計結果はシンクタンクの荒川区自治総合研究所が分析する。
昔ながらの木造建物が密集し、地震や火災の危険度が高い荒川区。GAHによると、「安心・安全」の優先度は上位だが、防災性の幸福実感は低迷する。分析の結果、1人暮らしで居住5年未満の20~30代に「災害時の絆・助け合い」の実感が薄いことが分かった。
対策を検討した区は若い世代を共助の輪に加えるべく、ゲーム感覚で楽しむ防災訓練「あらBOSAI」を企画し、16年3月に1回目を開催した。大会運営を中学生に任せるなどし、若者や親世代が防災訓練に参加しやすい環境を整えた。
区自治総研の檀上和寿副所長は「幸福度の活用で、ターゲットを絞った事業が展開できる。客観指標だけでなく幸福という主観も定量化し、行政に反映させることが重要」と強調する・・・
■記事の詳細は、河北新報のウェブサイトで閲覧可能です。
〈東北の道しるべ〉「豊かさ」変わる尺度
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201709/20170917_73041.html